run out of ~

~が(消耗して完全に)なくなる。

英語の会話や文章の中で、out of A(名詞)はよく使われますが、この表現(副詞句)には複数の異なる意味があります。今回はその中で、「A が残りゼロ、A がない」という意味を取り上げて、具体的な使い方を学んでいきたいと思います。

Can you get some paper from the supply room? The printer is out of paper.
備品室から紙を持ってきてくれるかい?プリンターの用紙がきれてるんだ。

上の例文では、out of の前に、状態を表すbe動詞が使われていますね。つまり、用紙がない状態を表しています。では、目の前でちょうど用紙がきれたのを確認した時には何と言うでしょうか?ここで登場するのが、run out of です。

I could only print the first 4 pages. The printer ran out of paper.
初めの4ページしか印刷できなかったよ。プリンターの用紙がきれたんだ。

通常、run out of A の主語になるのは、A を収納・備蓄している、いわゆる「入れ物」です。上の例文では、用紙がセッティングされているプリンターが「入れ物」となりますね。以下の例文で、さらに理解を深めましょう。

Do you have a pen I could borrow? My pen just ran out of ink.
ペン持ってる?貸してほしいんだ。僕のペン、インクがなくなってしまってね。

Sorry, I can’t talk for a long time because my phone is about to run out of power.
悪いんだけど長く話せない。電話の充電が切れそうなんだ。

「入れ物」が「人」の場合もあります。

It looks like you can’t say no to her this time. You’ve run out of excuses.
今回は彼女に対して「ノー」と言えないみたいだね。もう言い訳が尽きただろ。

I couldn’t finish all the questions on the test because I ran out of time.
試験の問題に全部は回答できなかった。時間がなくなったんだ。

run out of をより自然な英語表現として使えるようになるために、覚えておきたいポイントがあります。まずは、以下の例文を見てください。

We need to stop at a gas station. We’re about to run out of gas.
ガソリンスタンドに寄らなきゃ。ガソリンがもうなくなる。

上の例文では、run out of の主語が We になっていますね。ガソリンの「入れ物」は車 (our car) なので、これまでの説明に従えば、主語は our car になるはずです。ですが、主語を we にすることで、車の中にいる自分たち (we) と車とが一体となり、ガソリンがなくなる事態に直面している状況を主観的に伝えることができ、表現としてもより自然なものになります。
同様に、すでにご紹介した上の例文も、主語を「入れ物」から、その状況を経験している「人」に言い換えて表現することができます。

I could only print the first 4 pages. I ran out of paper.
Do you have a pen I could borrow? I just ran out of ink.
Sorry, I can’t talk for a long time because I’m about to run out of power.

最後に、これまで、run out of A の形でご紹介してきましたが、Aが明らかな時は、run out のみでも十分に通用します。以下の例文で確認しましょう。

We need to stop at a gas station. We’re about to run out.